ポケットモンスター マチエールの過去とエスプリの正体を徹底解説

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ポケットモンスターX・Yをプレイしたことがある方なら、殿堂入り後に出会う謎多き少女について気になったことがあるかもしれませんね。ポケットモンスターのマチエールについて、彼女がなぜエスプリになってしまったのか、そして彼女の過去に何があったのかを知りたい方も多いと思います。また、ポケマスでの彼女の活躍や、ハンサムとの関係、可愛いパートナーであるもこおのこと、さらにキャラクターの声を担当している声優さんについて検索している方もたくさんいらっしゃるようですね。この記事では、そんな彼女の魅力をストーリーやバトル性能などさまざまな角度から掘り下げていきますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

  • マチエールの過酷な生い立ちとミアレシティでの生活
  • ハンサムやもこおとの心温まる絆のエピソード
  • エスプリとしてのバトル性能と手持ちポケモンの特徴
  • ポケマスEXでの活躍と声優による魅力的な感情表現
目次

マチエールの過酷な過去と『ポケモンXY』での感動のストーリー

  • ミアレシティの光と影、もこおとの共生関係
  • ハンサム探偵局での居場所とエスプリへの変貌
  • 最終決戦と2代目所長としての新たな門出

ミアレシティの光と影、もこおとの共生関係

華やかな大都市の裏側に潜む現実的なコントラスト

マチエールというキャラクターの奥深さを語る上で、まず絶対に避けて通れないのが、彼女の生活環境とその生い立ちです。彼女は、カロス地方の最大の都市であるミアレシティの路地裏で生活している16歳の少女として登場します。ミアレシティといえば、中央にそびえ立つ美しいプリズムタワーを中心に放射状に広がる大都会ですよね。おしゃれなブティックで着せ替えを楽しんだり、優雅にコーヒーを飲みながら街頭のカフェでくつろぐ人々が集う、表向きはまさに「光」に満ちた芸術とファッションの街です。プレイヤーである私たちも、ゲーム中で初めてミアレシティを訪れた時は、その圧倒的な広さと華やかさ、そして洗練されたBGMに心躍らせたのではないかなと思います。

しかし、そんな美しい街の裏側には、迷路のように入り組んだ薄暗く汚れた路地裏が存在しています。そこは、表通りの華やかさからは完全に切り離された閉鎖的な空間であり、社会から疎外された不良たちや、行き場を失って人間を恐れるようになったポケモンたちが、ひっそりと身を寄せ合って生きている場所なんですね。マチエールは、まさにこの「大都市の深い影」を体現する存在として、意図的にデザインされているのだと強く感じます。これまでのポケットモンスターシリーズでは、悪の組織の野望などは描かれても、「貧困」や「社会的な格差」といった生々しいテーマがあまり深く描かれることはありませんでした。彼女の存在は、そんなポケモンの世界において、プレイヤーに現実の厳しさを突きつける非常に特異な役割を担っていると言えます。

読み書きができないというシビアな設定と絶対的な孤独

マチエールの生い立ちは、私たちが想像する以上に過酷で胸が痛むものです。彼女には両親の存在が確認されておらず、頼れる大人もいない完全な孤児として描かれています。そして何よりプレイヤーに大きな衝撃を与えたのは、彼女が義務教育に相当する教育を一切受けておらず、物語序盤では読み書きすら十分にできないという事実です。

ポケモンの世界といえば、10歳前後になれば誰もが博士からポケモンをもらい、明るく希望に満ちた冒険の旅に出るのが当たり前だと思っていましたよね。ジムバッジを集め、仲間と競い合い、チャンピオンを目指す。しかし、同じカロス地方にいながら、マチエールはそのような恩恵を一切受けられず、今日という一日を路地裏で生き延びることで精一杯の生活を送っているのです。この「文字が読めない」という設定は、彼女がいかに社会的なセーフティネットから断絶された状態で生きてきたかを示す、非常にシビアで現実的な描写だと思います。

彼女のビジュアルにも、その過酷な境遇が色濃く反映されています。マチエールの服装はみすぼらしく、長年手入れされていないであろう、明らかにサイズの合っていない大きめのコートを羽織っています。本来であれば、親や保護者から適切なサイズの服を与えられ、愛情をもって守られるべき年齢の少女が、ぶかぶかのコートに身を包んでいる姿は、他者からの庇護が完全に欠如していることを視覚的に強く訴えかけてきます。過酷な環境で生き抜くための防寒着としての実用性を最優先せざるを得ない状況が伝わってきますよね。

そうした過酷な環境で生きてきたゆえに、彼女は人間に対して非常に強い警戒心を抱いており、大人や社会に対する不信感を隠そうとしません。主人公が初めて路地裏で出会った際も、最初はきつい言葉で突き放そうとします。しかし、何度か言葉を交わしていくと、根は非常に素直で心優しく、本当は他者との温かい繋がりを強く渇望しているという二面性が見えてきます。このギャップと人間臭さが、彼女のキャラクターに深いリアリティを与え、多くのプレイヤーが彼女を助けたいと願う理由になっているのだと思います。

マチエールという名前に込められた意味

彼女の名前である「マチエール(Matière)」は、フランス語で「素材」や「材質」を意味する言葉です。この名前には、彼女がまだ何者にも染まっていない純粋無垢な存在であること、あるいは、これから関わる大人たち(愛情を与えるハンサムや、悪意をもって利用するクセロシキなど)の影響を非常に受けやすい「まっさらな素材」のような状態にあることが暗喩されていると考察されています。カロス地方がフランスをモチーフにしているからこその、非常に美しいネーミングセンスですよね。

孤独を埋め合わせる唯一の家族「もこお」との絆

そんな社会から完全に見放されたマチエールの過酷な路地裏生活において、唯一の心の支えであり、精神的な拠り所となっているのが、「もこお」と名付けられた一匹の野生のニャスパーです。もこおもまた、マチエールと同様にミアレシティの路地裏で生きる孤独な存在でした。もこおはマチエール以外の人間には一切懐こうとせず、主人公が近づこうとしても最初は威嚇したり距離を置いたりして警戒心を露わにします。これは、もこおがマチエールだけを自分の家族として特別視し、常に彼女の身を案じて行動している何よりの証拠です。

ここでニャスパーというポケモンの生態について触れておきましょう。ニャスパーは非常に強力なサイコパワーを秘めており、その力が暴走しないように常にコントロールを強いられているポケモンです。(出典:株式会社ポケモン『ポケモンずかん ニャスパー』)。強すぎる力を持っているがゆえに周囲から恐れられ孤立を招きやすいニャスパーと、社会の枠組みから外れてしまい行き場を失ったマチエール。「制御できない運命や力を抱えて生きる者同士」だからこそ、二人は言葉を交わさずとも深く理解し合い、寄り添うことができたのかもしれません。

私が個人的に最も感銘を受けたのは、マチエールがもこおをモンスターボールに入れていないという点です。ポケモンというゲームのシステム上、ポケモンはボールで捕獲して使役するのが当たり前ですが、彼らの関係は「社会から弾き出された者同士の純粋な共生関係」として描かれています。モンスターボールというシステムを一切介さず、ただお互いの体温と存在だけを頼りに厳しい路地裏の夜を乗り越えてきた彼らの絆は、ポケモンという存在が単なるバトルの戦力ではなく、同じ世界を生き抜く「魂の伴侶」となり得ることを、私たちに力強く教えてくれているような気がしてなりません。

ハンサム探偵局での居場所とエスプリへの変貌

国際警察ハンサムとの運命的な出会いと心の氷解

『ポケモンXY』本編でフレア団の野望を打ち砕き、カロス地方の危機を救って無事に殿堂入りを果たした後、主人公はミアレシティの一角に新しく設立された「ハンサム探偵局」を訪れることになります。探偵局の主である「ハンサム」は、過去作の『プラチナ』や『ブラック・ホワイト』などでも活躍した、シリーズファンにはお馴染みの国際警察のベテラン捜査官です。彼はカロス地方で暗躍する組織の残党(逃亡中のクセロシキなど)を追うという極秘任務のため、このうらぶれた探偵局を隠れ蓑として立ち上げました。

そんなハンサムと主人公のもとに、路地裏で不良たちとのトラブルに巻き込まれていたマチエールが転がり込んできます。最初はこれまでの経験から大人に対する不信感でいっぱいで、警戒心を剥き出しにしていたマチエールでしたが、ハンサムの底抜けに明るく、誰に対しても真っ直ぐに接する大らかな人柄に触れるうちに、次第にその硬く閉ざしていた心を解きほぐしていきます。ハンサムは、マチエールが帰る家もなく、まともな食事すらとれていない過酷な境遇にあることを知ると、彼女を決して見捨てることなく、なんと探偵局の「助手」として迎え入れることを決意します。

この瞬間、マチエールにとってハンサム探偵局は、生涯で初めて得た「安全で温かく、自分が無条件に受け入れられる居場所」となりました。ハンサムを「おじさん」と呼び慕う彼女の姿は、まるで本当の親子のようであり、プレイヤーの心を強く打ちました。探偵局での生活が始まると、彼女はハンサムから読み書きを教わり、少しずつ文字が読めるようになっていきます。探偵局の床を一生懸命に掃除したり、来客にお茶を出したりと、不器用ながらも自分なりの精一杯で主人公やハンサムの役に立とうと奮闘する彼女の無邪気な姿は、本当に愛おしく、このささやかな幸せがずっと続いてほしいと願わずにはいられません。

自立への焦りと純粋すぎる思いやりが生んだ悲劇

しかし、彼女がハンサムや主人公に心を開けば開くほど、彼女の胸の内に一つの強い感情が芽生え始めます。それは「これ以上、優しいハンサムおじさんたちの迷惑になりたくない」「自分も働いて、探偵局の家賃を払う手伝いがしたい」という、自立に対する強い焦りと純粋すぎる恩返しの思いでした。実はハンサムは捜査費用を自腹で切っている部分が多く、探偵局の経営は常に火の車だったのです。

文字も少し読めるようになり、自分にもできる仕事があるのではないかと思い始めたマチエール。彼女のその純粋で優しい思いやりが、結果として彼女自身を最悪の悲劇へと導くことになってしまいます。探偵局の家賃を稼ごうと、マチエールは一人でミアレシティの裏社会へ足を運び、「短期間で高収入が得られる割の良いアルバイト」を探し始めてしまったのです。社会経験が乏しく、人を疑うことを知らない彼女にとって、裏社会の甘い誘惑はあまりにも危険でした。

悪の科学者クセロシキとイクスパンションスーツの恐怖

そんな彼女の純粋さにつけ込んだのが、本編で壊滅したはずの悪の組織「フレア団」の残党であり、天才的かつ狂気的な頭脳を持つ科学者・クセロシキでした。身寄りがなく、仮に行方不明になったとしても誰も探しに来ない路地裏の孤児であるマチエールは、彼が極秘裏に開発を続けていた「イクスパンションスーツ」の被検体として、まさに好都合な「素材」だったのです。高額な報酬を餌に騙されたマチエールは、知らず知らずのうちに恐ろしい実験に巻き込まれていきます。

自我を奪われた怪人「エスプリ」の誕生と犯罪行為

クセロシキが開発したイクスパンションスーツは、着用者の身体能力を極限まで引き上げるパワードスーツとしての機能だけでなく、特殊なヘルメットを通じて着用者の脳神経に直接ハッキングを仕掛け、意識や記憶を完全にコントロールしてしまう恐るべき洗脳機能を持っていました。マチエールは、探偵局で安心して眠っている夜の間に遠隔操作で無意識のうちにスーツを着せられ、感情を持たない冷酷な怪人「エスプリ」として、ミアレシティで連続ポケモン強奪事件などの重大な犯罪行為を繰り返させられていたのです。

この展開は、当時のポケモンシリーズとしては非常にダークで、サイコロジカルな恐怖を伴うものでした。「純粋で無知な若者が、大切な大人を助けたいという善意から、悪意ある大人に搾取されて犯罪の実行犯に仕立て上げられる」という構図は、現代の社会問題(いわゆる闇バイトなど)を痛烈に風刺しているかのようです。プレイヤーとハンサムは、ミアレシティを騒がせる謎の怪人エスプリの正体が、自分たちが大切に守ってきたマチエールであるという残酷な真実に直面します。

昼間は探偵局で無邪気に笑い「おじさん、いつもありがとう!」と感謝を伝えるマチエールが、夜になると自分自身の意思を奪われ、無意識のまま人々のポケモンを奪い去るエスプリと化している。この「事実を知っているのはプレイヤーとハンサムだけ」という状況の落差は、とてつもないサスペンスと倫理的な葛藤を生み出しました。絶対に彼女を悪の手から救い出さなければならないという強い使命感が、この追加シナリオをシリーズ屈指の名作に押し上げている大きな要因かなと思います。(この一連のイベントのさらに詳細な考察については、ポケモンXYのハンサムイベントに関する詳細な考察記事もぜひ併せてご覧ください。)

最終決戦と2代目所長としての新たな門出

フラダリラボでの死闘と呪縛からの解放

一連の連続ポケモン強奪事件の完全な黒幕がフレア団のクセロシキであり、彼に遠隔操作されている怪人エスプリの正体がマチエールであることを突き止めたハンサムと主人公は、ミアレシティの地下深く、隠された「フラダリラボ」の最深部へと突入します。そこでは、クセロシキの操作によってスーツの出力を限界まで上げられ、完全に戦闘マシーンと化したエスプリが立ち塞がり、主人公との最後の激しい連続ポケモンバトルが展開されます。主人公は、大切な友人であるマチエールを決して傷つけないように気をつけながら、エスプリが繰り出す強力な手持ちポケモンたちを次々と打ち破っていかなければなりません。

複数回にわたる息詰まる死闘の末、主人公の圧倒的なバトルの実力によってイクスパンションスーツの制御システムに過負荷がかかり、ついに洗脳の呪縛が解ける瞬間が訪れます。ヘルメットが外れ、マチエールとしての本来の意識を取り戻した彼女は、自分が着ている不気味なスーツと、荒れ果てた周囲の状況に激しく戸惑います。そして、クセロシキの口から残酷な事実が告げられます。自分がハンサムたちのために良かれと思ってやっていた高収入のアルバイトが、実は人々の大切なポケモンを力ずくで奪い、大好きなミアレシティの街を恐怖に陥れる犯罪行為であったこと。マチエールはその罪の大きさに直面し、激しい絶望とパニックに陥り、その場に泣き崩れてしまいます。

ハンサムの無償の愛と、絶望を包み込む抱擁

自分が一番大好きな人たちの顔に泥を塗り、結果的に裏切ってしまった事実に絶望し、「ごめんなさい、ごめんなさい」と泣きじゃくるマチエール。自分が捕まって牢屋に入れられるべきだと思い詰める彼女に対して、ハンサムは一切責めることはありませんでした。彼は震えるマチエールを優しく、そして力強く抱きしめ、「お前は悪くない。全部この、大人が悪いんだ」と、すべての責任は騙したクセロシキにあると断言します。

このシーンは、追加シナリオ「ハンサム探偵局」全体の感情の最高潮となる場面であり、血の繋がりを超えた本当の「親の愛」とは何かを見せつけられたような、涙腺崩壊必至の名シーンです。孤独だった路地裏の少女が、過ちを犯しても無条件に自分を許し、守ってくれる絶対的な存在(父親のような存在)を獲得した瞬間でもありました。

冷酷な科学者に芽生えた情愛と人間らしい変化

そしてここで物語は、もう一つの意外な方向へ動きます。当初はマチエールを単なる実験用の「都合の良い素材(マチエール)」としてしか見ていなかったクセロシキに、心理的な変化が起きていたのです。彼はマチエールを操り、監視する中で、彼女の純粋さやひたむきさに触れ、いつしか一人の人間として、まるで自分の娘のように深い愛着を抱くようになっていたことが明かされます。悪の組織の幹部でありながらも、不器用な形で彼女の未来を案じ、最後に彼女を守ろうとしたクセロシキの姿もまた、非常に人間臭く印象的でした。

涙の別れと、2代目ハンサム探偵局所長としての自立

クセロシキは自らの罪を完全に認め、ハンサムによる国際警察の逮捕を素直に受け入れます。そして別れ際、彼は制御機能(洗脳機能)を完全にオフにした状態のイクスパンションスーツと、自身が手塩にかけて育て上げた強力なポケモンたちを、「これからの身を守るために使え」とマチエールに託すのです。その後、すべての事件が解決し、ハンサムは新たな極秘任務のためにカロス地方を去ることになります。ハンサムとの別れはマチエールにとって辛いものでしたが、残された彼女はただ泣いているだけの脆弱な少女ではありませんでした。

彼女はハンサムの意志と、彼が残してくれた探偵局という大切な場所を守り抜くため、自らの意志で「2代目ハンサム探偵局所長」として探偵局を正式に引き継ぐことを決意します。路地裏で社会から見放されていた孤独な孤児の少女が、様々な大人たちの愛と試練、そして贖罪を経て精神的に自立し、自らの足でしっかりと歩み始める。この完璧なビルドゥングスロマン(成長物語)は、『ポケモンXY』の真のエンディングとして極めて高く評価されており、今なお多くのファンの語り草となっています。彼女の物語は、ポケモンシリーズが持つストーリーの奥深さを象徴する素晴らしいエピソードですね。

エスプリのバトル性能と『ポケマスEX』での新たな活躍

  • フラダリラボでの手持ちポケモンと戦術の変遷
  • ポケマスでのバディーズ性能(マチエール&クロバット)
  • ポケマスでのストーリー活躍と声優(内田真礼さん)の演技

フラダリラボでの手持ちポケモンと戦術の変遷

フレア団最高幹部の本気を感じさせるガチ編成

エスプリとしてのマチエールは、フラダリラボの最深部において主人公と合計4回もの連続バトルを行うことになります。ここで彼女が使用するポケモンは、マチエール自身が路地裏で捕まえた野生のポケモンではなく、すべてクセロシキがこの恐るべき実験と防衛のために周到に用意したものです。そのため、その編成は単なるレベル押しやタイプ統一のNPC構成ではなく、悪の組織の最高幹部が使用するにふさわしい、いやらしい搦め手(からめて)や高い能力を持つポケモンで構成されており、油断した多くのプレイヤーを苦しめました。

バトル回数使用ポケモン1使用ポケモン2主な特徴と戦術的役割
第1戦ブルンゲルウルガモス高い耐久力と「のろわれボディ」で相手の攻撃を受け流すブルンゲルと、「ちょうのまい」で特攻と素早さを急上昇させ、全滅の危険性を孕むウルガモスによる強力な特殊アタッカー編成。
第2戦エルフーングランブル特性「いたずらごころ」による先制の変化技(やどりぎのタネなど)でこちらのペースを乱すエルフーンと、特性「いかく」でこちらの物理攻撃力を下げ、耐久を補強するグランブルの組み合わせ。
第3戦クチートペルシアンはがね・フェアリーという極めて優秀なタイプ耐性を持つクチートで弱点を消しつつ、高い素早さから「ねこだまし」などでこちらの行動を制限してくるペルシアン。
第4戦(最終戦)カラマネロクロバットクセロシキの主力ポケモン。特性「あまのじゃく」による能力上昇を狙うカラマネロと、圧倒的な素早さで上から制圧する高速物理アタッカーのクロバット。

上記の表を見ていただければ分かる通り、これらの手持ちポケモンは当時の『ポケモンXY』の対戦環境(レート戦など)でも頻繁に活躍していたような、非常に理にかなった組み合わせが多く見られます。例えば第1戦のウルガモスは、一度でも「ちょうのまい」を積む隙を与えてしまうと、ストーリー攻略用のパーティでは手がつけられなくなるほど危険なポケモンでした。また、第2戦のエルフーンの「いたずらごころ」による先制変化技は、プレイヤーに多大なストレスを与える戦術として有名です。

そして最終戦に登場する「カラマネロ」は、クセロシキを象徴する切り札のポケモンです。能力をダウンさせる技を受けると逆に能力がアップする特性「あまのじゃく」と、「ばかぢから」(本来は攻撃後に自分の攻撃・防御が下がる技)を組み合わせる凶悪なコンボは、仕組みを知らないとあっという間にパーティを半壊させられるほどの破壊力を持っていました。感情を持たないエスプリが、これらの高度な戦術を機械的に繰り出してくるという演出は、精神的なプレッシャーも非常に大きかったですね。(このコンボの対策などについては、カラマネロの対戦環境における強さや対策をまとめた記事も参考にしてみてください。)

クロバットが示すクセロシキの「愛」の伏線

そして、この4連戦で登場する手持ちポケモンの中で最も特筆すべきであり、物語全体の深い伏線となっているのが、最終戦で登場する「クロバット」の存在です。ポケモンをプレイしている方ならご存知の通り、クロバットはズバット、ゴルバットからの最終進化系ですが、その進化条件として「トレーナーへのなつき度が最大値に近いこと」が絶対条件として要求されるポケモンです。

他人の心をスーツで無理やり操作し、マチエールを実験動物のように扱っていたはずの冷酷な悪の科学者クセロシキ。しかし、彼自身の手持ちには「深い愛情を注がなければ絶対に進化しないクロバット」がしっかりと含まれていました。このシステム上の事実は、クセロシキが単なる冷酷無比なサイコパスではなく、ポケモンに対しては確かな愛情を注ぐことができる人間性を心の奥底に持っていたことを、プレイヤーに暗示していたのです。事件解決後、マチエールがこれらのポケモンを引き継ぎ大切に育てていることは、彼女がクセロシキの狂気ではなく、ポケモンへの愛情という遺志を受け継いだことを意味しているのかなと、私は強く感じています。

ゲーム攻略における注意事項

手持ちポケモンのステータスやレベル、最適な攻略方法に関する情報は、あくまで一般的な目安となります。ご自身のプレイスタイルやゲームのバージョン、パーティ構成によっても難易度は大きく異なりますので、より深い攻略情報が必要な方は、公式サイトや各種攻略データベースをご自身で確認し、最終的な判断はご自身の戦略に合わせて行ってくださいね。

ポケマスでのバディーズ性能(マチエール&クロバット)

待望の「どくタイプ・物理ストライカー」として実装

原作である『ポケモンXY』の発売から長い年月が経ちましたが、歴代のトレーナーたちが集結するスマートフォン向けアプリゲーム『ポケモンマスターズ EX』(以下、ポケマスEX)において、ついにマチエールが登場し、ファンを大いに喜ばせました。長らく実装が待ち望まれていた彼女は、原作のエンディングでクセロシキから託され、彼女の新たなパートナーとして大切に育てられた「クロバット」をバディ(相棒)として連れて登場しました。

ロールは「アタッカー(物理ストライカー)」に分類されており、特にゲーム内で長らく不足がちだった「どくタイプ」の強力なアタッカーとして、実装直後から環境に大きな衝撃を与えました。ポケマスEXのゲーム環境において、どく弱点のステージ(特にチャンピオンバトルなどのエンドコンテンツ)は、有効なダメージソースとなる強力なバディーズが少なく、攻略に苦労するプレイヤーが非常に多い傾向にありました。そこに颯爽と現れた「マチエール&クロバット」は、まさに救世主と呼べるほどの圧倒的な性能を誇っています。

自己完結型の強力なバフと必殺のシンクロわざ

彼女の性能の最大の特徴であり強みは、サポート役の味方バディーズに頼らなくても、自分自身のトレーナー技だけで、攻撃に必要なステータス(攻撃力や急所率など)を素早く最大段階まで引き上げることができる「自己バフの完結性の高さ」にあります。これにより、チーム編成の自由度が飛躍的に向上し、余った枠にギミック対応のテクニカルを編成したり、防御固めのサポートを入れたりと、様々な高難易度ステージのギミックに対応しやすくなりました。味方のサポートに依存せずに自立して戦線を維持できるのは、極めて大きなアドバンテージです。

シンクロわざ「クロスポイズン・極」の圧倒的な破壊力

さらに特筆すべきは、特定の条件(自分が攻撃を一回行うなど)を満たすことで発動可能になるシンクロわざ「クロスポイズン・極」です。この技は、元々の威力が非常に高く設定されているだけでなく、急所に当たりやすいという特性を持っており、どく弱点の相手に対しては文字通り一撃必殺クラスの圧倒的な単体火力を叩き出します。高速で高火力のどくタイプ物理技を息をするように連発できる爽快感は、一度使えば病みつきになること間違いなしです。

また、バトル中の彼女のモーション(動き)にも大きな注目が集まりました。かつてエスプリとして活動していた経験を反映してか、ポケモンに指示を出す動きには非常にキレがあり、イクスパンションスーツ着用時のアグレッシブで戦闘的なスタイルを彷彿とさせます。それでいて、能力上昇時のエフェクトや勝利して喜ぶ際のモーションには、路地裏育ちの野性味と、2代目探偵局所長としての堂々とした自信、そして年相応の無邪気な可愛らしさが入り混じった独自のキャラクター性が完璧に表現されており、開発陣のマチエールに対する並々ならぬ愛を感じずにはいられません。

※バディーズの性能評価や環境における立ち位置は、今後のアップデートや新キャラクターの実装によって変化する可能性があります。ガチャを引く際などは、あくまで自己責任のもと、一般的な目安としてご参考になさってくださいね。

ポケマスでのストーリー活躍と声優(内田真礼さん)の演技

「悪の組織編・カロス編」での熱いドラマと精神的成長

ポケマスEXの最大の醍醐味といえば、原作では描かれなかったキャラクター同士の夢のクロスオーバーや、エンディング後の後日談的なストーリー展開ですよね。マチエールは、メインストーリーの大型イベントである「悪の組織編・カロス編」において、シナリオの超重要人物として大活躍します。パシオという人工島を舞台に、フレア団のボスであるフラダリや悪の科学者クセロシキ、そして我らがハンサムが再び集結するという、原作ファンにとってはたまらない熱い展開が繰り広げられます。(このストーリーの詳しい解説は、ポケマスEXの悪の組織編カロス編のストーリー解説記事もご覧ください。)

この重厚なストーリーで私が最も感動したのは、マチエールがもはや「ハンサムや主人公の背中に隠れて、ただ守られるだけの脆弱な少女」ではなくなっていたことです。彼女は自らの意志で「2代目ハンサム探偵局所長」としてパシオの不審な動きの調査に単独で乗り出し、フレア団の罠によって絶体絶命のピンチに陥ったハンサムの危機を、自慢のクロバットと共に見事に救い出します。

さらには、再び己の歪んだ科学的探求心から暴走しかけ、危険な実験に手を出そうとするクセロシキの前に力強く立ちはだかり、彼を止めるために真っ向から言葉をぶつけ、奔走する姿が描かれているのです。原作『ポケモンXY』のエンディングで語りきれなかった「事件後のマチエールとクセロシキの複雑な関係性」に対する、一つの公式な解答とも言えるシナリオがここで展開されました。クセロシキの過去の過ちを厳しく咎めつつも、決して彼を見捨てることはなく、彼から託されたポケモンたちと共に前を向いて未来へ歩んでいくマチエールの精神的な成長と強さが明確に表現されています。このシナリオはキャラクターの解像度を劇的に引き上げ、SNSなどのファンコミュニティでも「マチエールが立派な所長になってて大号泣した」と極めて大きな反響を呼びました。

声優・内田真礼さんによる圧巻の演じ分けと表現力

そして、ポケマスEXにおいてマチエールの魅力を語る上で絶対に外せないのが、キャラクターボイスの実装による表現力の拡張です。彼女の声を担当しているのは、数々の人気アニメで主役級を務める実力派人気声優の内田真礼(うちだ まあや)さんです。原作の『ポケモンXY』のゲーム内ではテキストのみで表現されていたマチエールですが、内田さんの卓越した演技力によって、彼女のキャラクター像はさらなる深みと立体感を獲得し、まるで本当に生きているかのような息吹が吹き込まれました。

路地裏育ちゆえの、少し荒っぽくぶっきらぼうな口調の中にある、隠しきれない「純粋さ」や「優しさ」。大好きなハンサムを「おじさん!」と呼ぶときの、心底慕っていることが画面越しに伝わってくる温かく弾んだ声。そして何より、イクスパンションスーツを起動させ、怪人エスプリ状態になった際に発する「無機質で冷酷、一切の感情を排除したトーン」。この「感情豊かな路地裏の少女」と「感情を持たない恐るべき戦闘マシーン」という、全く相反する両極端な性質が見事に演じ分けられており、バトルの際に声を聴いていて鳥肌が立つほどです。

声優さんの凄まじい演技が加わったことで、ファンコミュニティにおいても「マチエールの声の解像度が上がりすぎている」「エスプリと素のマチエールのギャップが最高すぎて何度もボイスを聴いてしまう」と極めて高い評価を受けました。こうして様々なメディアミックスや派生作品を通じて、マチエールというキャラクターの深い魅力が新しい世代のプレイヤーへ、そしてより広い世界へと広がっていくのは、一人のポケモンファンとして、また彼女の物語に涙した人間として本当に嬉しく、素敵なことだなと心から思います。

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